過去の出来事?

 

過去に囚われるな!とはよく言われたものです。

 

 過去の栄光はさて置き、

 

ネガティブな感情を引き起こす過去に

 

支配される人はとても多いです。

 

 

 

過去の出来事に現在の自分が

 

ネガティブな気持ちにされるのですから

 

なんだか "今の時間”が勿体ない感じもしますよね。

 

 

今回は、そんな過去のネガティブな感情を

 

消化したクライアント様の体験を

 

記してみたいと思います。

 

 

 

A子さんは、結婚して専業主婦になり

 

家事の合間に自由に過ごせる時間ができました。

 

 

A子さんは向上心が高い方なので

 

その自由な時間を有意義に過ごしたい、と

 

ずっとトライしたかった英語の勉強を

 

張り切ってスタートしました。

 

 

続けていく中、

 

学生時代より前向きに学習意欲を持てるようになり

 

これなら続けていけると感じました。

 

 

 

ところが、ある日、急に勉強に集中できなくなったのです。

 

  

以前勤めていた会社の上司の冷たい態度や

 

ひどく傷つけられた言葉の数々が蘇ってきて

 

激しい怒りの感情が湧きだし、

 

勉強どころではなくなってしまいました。

 

 

過去のことなんて変えられないし、

 

今の状況は幸せなのだから

 

考えたところで仕方ない!

 

と、気持ちを切り替えようとしても

 

全く勉強が手につかず、

 

過去に囚われている自分が苦しいんです

 

と、ご相談がありました。

 

 

 

A子さんのように、

 

何かに対して『積極的に"やりたい”!』と頭でわかっているにもかかわらず

 

思い出したくないような過去の感情に囚われてしまう時、

 

楽しいことをしてみたり、リフレッシュできる何かをすることで

 

解消できればいいですよね。

 

ただ、何も手につかないと感じるほど

 

過去のネガティブな感情が湧いて仕方がないときは

 

"やりたいこと”をやれる自分になる努力をするよりも、

 

心の中を支配している過去の自分のモヤモヤに向き合うことの方が

 

結果的に"現在の自分の幸せ”にとって、

 

必要なことだったりします。

 

 

でも、過去に向き合うってどうすればいいの?

 

と思う方も多いと思います。

 

 

過去に起こった出来事が原因の場合、

 

どうにもできないようなことが多いからです。

 

 

例えば

 

A子さんのように

 

過去の上司に言われた言葉を思い出して

 

悲しい気持ちが湧いてきても

 

その相手に怒りをぶつける機会なんて

 

なかなかありません。

 

 

ですので

 

『今更…』とか、

 

『ミスしたのは私だし…』

 

『所詮そういう人だったんだ…』

 

 

と、

 

考えないようにするのがべスト、

 

忘れるのが一番、

 

と頭で納得させようとしてしまうかもしれません。

 

 

 

 

 

 

さて

 

A子さんが過去の出来事から湧いてくる

 

そのネガティブな感情を

 

どのような形で消化することにしたのかというと…

 

 

 

 

 

A子さんがその時向き合った過去は

 

かなりハードな感情で

 

自分を傷つけた相手を

 

『殺してやりたい!!』

 

と思う程の強い気持ちだったので

 

人に聞いてもらうことに

 

非常に抵抗がありました。

 

 

A子さんはセッションの際に

 

自分の感情の正体を突き止め、

 

頭では整理は出来ていましたが

 

すぐに消化できるようなものでもなかったので

 

一人で過ごせる時間にその感情が湧いてきたときは

 

どんな気持ちもジャッジせず、

 

好きな方法で吐き出すことを提案しました。

 

 

 

色々、手段はありましたが、

 

絵が得意だった彼女のとった行動は

 

自分の感情を絵に表現することでした。

 

その時の怒りの対象である過去の上司を

 

『アイツ…!!』と絵にした時、

 

激しい憎悪が湧いてきて躊躇しましたが

 

そのまま一心不乱に描き続けました。

 

 

そんな風に夢中になって絵に色を塗っている間、

 

次第に怒りの対象の相手が変わっていったそうです。

 

というのも、A子さんは

 

尊厳を踏みにじられたと感じる経験が多く、

 

上司もその一人でしたが、それ以外の

 

ひどく傷つけられた人、と感じる数人が

 

出てきたのです。

 

 

 

 A子さんは描いた絵にタイトルを付け

 

それを教えてくれたのですが

 

推理小説のようなタイトルで秀逸でした(*´艸`*)

 

 

過去の感情に向きあったA子さんの感想は

 

『凄く疲れましたが

なかなか面白かったです(笑)』

 

というものでした。

 

 

  それ以降、過去の『アイツ!!』への感情は

 

落ち着き、勉強をしても邪魔されなくなりました。

 

 

 

 

 

感情に向き合う手段は人それぞれありますが、

 

一番大切なのは、

 

その感情を否定しないでありのままを吐出し、

 

過去の自分の一番の理解者に

 

なってあげることなのです。

 

 

 

 

 

過去は現在に存在しませんが、

 

現在の自分を苦しめているのであれば、

 

それは過去になっていないのです。

 

なぜなら、人間関係や状況そのものは

 

過去のものかもしれませんが、

 

それにより苦しんでいる心は

 

"今のアナタの心”だからです。

 

 

 

 

 

 

あなたにも

 

今のアナタと話したい

 

過去のアナタが

 

いるかもしれませんね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2017 / 9 / 27        kyoko